移動をこよなく愛する男、トラベルライター「Yuji」です。
これまで数多くのラグジュアリーなフライトや高級ホテルの滞在体験を皆さんにお届けしてきましたが、今回は特別なワクワク感を胸に、ある非常にユニークなホテルの客室を訪れました。
その客室こそが、羽田空港の第2ターミナルに直結する『羽田エクセルホテル東急』の『JAL Cockpit ROOM』!!。
この客室に宿泊した理由――それは、ひとえに「飛行機好きにとっての夢のひとかけらを叶えられる場所だから」です。
Yujiとして大切にしていることのひとつは、ただ「移動」をするのではなく、「移動そのものを楽しみ、記憶に残る体験に変えること」。そんな私の好奇心を刺激する空間が『JAL Cockpit ROOM』なのです。
羽田空港直結のホテルは数あれど、ここまで本格的な航空ファン向けのコンセプトルームは非常に珍しく、予約難易度が高いことでも知られています。
しかも、設置されている操縦席には本物の航空機(JALボーイング767-300)の部品が実際に使われており、パイロットの気分をリアルに味わえるというから見逃せません。
私のブログを読んでくださる読者の皆さん――特に、旅慣れていて上質な旅行を好まれる方々に対して、「これはぜひ自信を持って紹介したい!」と強く感じました。それが、このJAL Cockpit ROOMに宿泊し、徹底的に掘り下げる記事を書くことを決意した理由です。
さて、この記事では私自身が実際に泊まって体験したリアルな感覚や情景、また設備の詳細な解説、予約の難易度まで完全網羅しています。飛行機好きな方はもちろん、ワンランク上の滞在を楽しみたいという読者の皆さんにとって、きっと新しい発見と感動を提供できるはずです。
それでは、まるで自分自身がパイロットになったかのような、特別な空間の詳細をじっくりとご紹介していきましょう。
【羽田エクセルホテル東急「JAL Cockpit ROOM」とは?(基本情報・料金)】
【実際に泊まって感じた設備とリアルな体験レビュー】
さて、ここからは私Yujiが実際に宿泊して体験した『JAL Cockpit ROOM』のリアルな情景と感動を余すところなくお伝えします。
チェックインを終え、いよいよ部屋へと向かうと、扉を開けた瞬間に待っていたのは、まさに「想像以上」の光景でした。
まず目を奪われたのが、部屋の窓際に堂々と鎮座する『コックピットモックアップ』。実物のボーイング767-300型機から取り外された本物のパイロットシートや計器パネルが使われており、その精巧さは想像をはるかに超えていました。
思わず「すごい…!」という感嘆が口をついて出ます。
近づいて見ると、シートの質感や経年による細かな傷や使用感までリアルに残されており、まるで直前まで実際にフライトを行っていたかのような生々しさ。指先で触れてみると、その布製の質感や、スイッチ類の硬さまで本物のコックピットそのままで、手のひらから伝わるリアルな感覚に鳥肌が立つほどです。
シートに座って窓の外を見ると、そこに広がるのは羽田空港の滑走路と誘導路の絶景。ゲートから滑走路へ移動し、まさに滑走路へ進入する直前のパイロットの視点そのものであり、この景色を見ながら操縦桿を握る気分は格別なものがあります。そして目の前を離陸して日本・世界各地へと飛び立っていく飛行機たちを眺められる素晴らしい風景は航空ファンなら涎ものです(笑)
計器パネルには精密に再現されたスイッチやレバーが多数配置されていますが、特筆すべきはその一部が実際に動かせるギミックとして作られていること。試しにスラストレバー(推力を制御するレバー)に手をかけてみましたが、本物さながらの適度な抵抗感を感じることができます。動かすたびに「カチッ」という小気味よい音がして、本当にエンジン出力を操作しているような錯覚さえ覚えました。
また、計器パネルのディスプレイにはリアルな航空機の計器が映像として映し出され、離陸や飛行中の計器変化がリアルに再現されています。そして中央の「JAL Cockpit ROOM」と表示されている部分には特別な映像を流すことも可能!是非この画像は宿泊してお楽しみください♪モックアップは、本格的なパイロット訓練用の設備を参考に作られていると聞いていたので、その完成度の高さに改めて感動しました。
室内全体のデザインも秀逸で、壁面にはJALの機体が飛翔する美しい写真パネルが飾られ、部屋のどこにいても航空ファンの心を刺激します。ベッドの寝心地も申し分なく、ベッドはやや硬めながら快適な睡眠を提供してくれます。
夜になって部屋のライトを落とすと、その瞬間、部屋の雰囲気は一変します。目の前に広がるのは誘導灯に彩られた滑走路の幻想的な光景。静かに光る計器類と窓外の美しい光景に囲まれていると、本当に夜間飛行を控えたパイロットになったかのような感覚が胸いっぱいに広がります。
静かな室内で滑走路の明かりを眺めながら、「次のフライトではどこへ向かおうか」などと、まるで現役パイロットのような想像を巡らせました。夜更けまで窓際の操縦席に座り、時が経つのを忘れて過ごす――そんな贅沢な時間を堪能しました。
この特別な客室は、ただ宿泊するだけではなく、まるで「コックピットで過ごす特別な時間」を体験させてくれる空間です。飛行機好きなら誰しも心躍らせるであろうリアルな設備と感動が詰まっており、一泊の滞在では足りないほどでした。
【宿泊予約の難易度・攻略法(平日 vs 週末・繁忙期)】
さて、ここまで『JAL Cockpit ROOM』の素晴らしさを存分にお伝えしてきましたが、実際にこの夢の空間で過ごしたいと思った際に立ちはだかるのが、「予約の難易度」という現実的な問題です。
結論から申し上げますと、『羽田エクセルホテル東急』の『JAL Cockpit ROOM』の予約は非常に困難で、直近4ヶ月の空室状況を実際に確認したところ、予想通り非常に混み合っていることがわかりました。
特に週末(金曜日・土曜日)や祝日、お盆休みや夏休みの繁忙期は、現状ほぼ満室状態です。予約状況を見ると、土曜日はすべて埋まっており、金曜日も予約が非常に厳しい状況です。もし週末や休日に狙いを定めるなら、キャンセルによる空室を確保する事を視野に入れ、かなり早めの行動が必要になります。
しかし、意外にも平日の予約状況は予想より余裕があることが分かります。火曜日や水曜日などの週の中間日は、予約が取りやすい日も散見されました。ただし、それでも1日に1室のみという希少性から、余裕があるとはいえ予約が可能な日は限定的であり、早めの予約が必須条件となります。
具体的に言うと、予約可能日でも直近の空きはほとんどなく、最低でも1ヶ月から2ヶ月程度先の日程を見据える必要があります。特に8月の夏休みシーズンは上・中旬は、ほぼ全日程で予約が埋まっており、9月に入ると多少の空きがある程度です。
また、『羽田エクセルホテル東急』の公式サイトが主な予約手段であり、大手予約サイトでは取り扱いがほぼ無いため、公式サイトでの空室チェックを日々行うことが予約成功への鍵となります。
実際にYuji自身も公式サイトでこまめに空室状況をチェックし、希望日の約2ヶ月前に予約を確保しました。何度か満室表示に諦めかけましたが、粘り強くチェックを継続した結果、希望日程での予約を勝ち取れました。
この経験から得た具体的な予約攻略法をまとめると以下の通りです。
週末や繁忙期は極めて難しく、数ヶ月前の予約開始直後を狙う必要がある。
平日は比較的予約可能日が多いが、それでも1~2ヶ月前には予約が必要。
定期的(週に数回)に公式サイトを確認し、キャンセルを狙うこと。
公式サイトでしか予約できないため、大手サイト経由を頼らず、公式サイトをブックマークしておく。
これらを踏まえて予約に挑戦すれば、この特別な空間で夢のような体験を実現できるチャンスが広がることでしょう。
【他ホテルのJALコンセプトルームと何が違う?】
さて、『羽田エクセルホテル東急』の『JAL Cockpit ROOM』の魅力について深掘りしてきましたが、実はこのような航空コンセプトルームは最近増えており、特にJALは複数のホテルとコラボレーションして特別な宿泊体験を提供しています。
ここでは、『Yujiのフライトログ』でもすでにご紹介している『グランドニッコー東京台場』の『JAL FLIGHT & RED SUITE』、そして『ヴィラフォンテーヌ グランド 羽田空港』の『JALコラボルーム』の2つと比較しつつ、『JAL Cockpit ROOM』の特徴と違いを明確にしていきたいと思います。
◆グランドニッコー東京台場『JAL FLIGHT & RED SUITE』との違い
まず、『グランドニッコー東京台場』の『JAL FLIGHT & RED SUITE』ですが、こちらの客室はJALの羽田空港国際線ファーストクラスラウンジ内の人気スペース『RED SUITE』をモチーフとした特別室です。
特徴的なのは、広々としたラグジュアリーなスイートルーム(2部屋続き)で、客室内には実際に操作できる本格的なフライトシミュレーター(X-Plane 12)が設置されていること。操縦桿やサイドスティック、スロットルレバー、ラダーペダルが備えられており、モーション機能まで搭載しているため、本物さながらのリアルな飛行体験ができます。JALの世界観を存分に楽しみつつ、極めて上質で贅沢な滞在を味わえるという、まさにラグジュアリー志向の航空ファン向けの特別ルームです。
『JAL Cockpit ROOM』との最大の違いは、コンセプトの方向性です。『JAL Cockpit ROOM』は本物の航空機パーツを使ったリアルなコックピット体験が主役で、まさに「パイロットの視点」を強く意識した空間です。一方、『JAL FLIGHT & RED SUITE』はラグジュアリーなホテル滞在を基軸としつつ、本格的なシミュレーターでの操縦体験を楽しめる、総合的なラグジュアリー感を追求した内容になっています。
宿泊料金においても違いが明確です。『JAL FLIGHT & RED SUITE』は1室2名利用で約117,000円~(税込、朝食・特典付)と高額であり、完全にハイエンドな宿泊プランとして設定されています。それに対して『JAL Cockpit ROOM』は約35,300円~という、特別感がありつつ比較的手の届きやすい料金設定となっています。
詳細な宿泊記はこちら
グランドニッコー東京 台場 JALコラボレーションスイートルーム
◆ヴィラフォンテーヌ グランド 羽田空港『JALコラボルーム』との違い
次に、『ヴィラフォンテーヌ グランド 羽田空港』に設けられた『JALコラボルーム』ですが、こちらは羽田空港第3ターミナル直結のホテル内に、なんと24室という大規模な数が用意されているコンセプトルームです。
各客室はJAL国際線就航70周年を記念した装飾が施されており、壁面には歴代のJAL就航地のデザイン、廊下は滑走路をイメージした特別なデザインが採用されています。退役機の部品を再利用したインテリアや、JALオリジナルアメニティ、歴史的な写真やポスター展示など、「JALファンならではの世界観」を徹底的に楽しめる仕掛けになっています。
『JAL Cockpit ROOM』との最も大きな違いは、インタラクティブな操縦体験の有無です。ヴィラフォンテーヌのコラボルームは、JALの歴史やブランドの世界観を静的な展示や装飾で楽しむタイプであり、コックピットやシミュレーターなどの「触れて楽しむ設備」は設置されていません。その代わり、「24室」という数の多さから、非常に予約が取りやすく、価格も1室約35,000円前後で比較的気軽に楽しめるメリットがあります。
詳細な宿泊記はこちら
◆『JAL Cockpit ROOM』ならではの特徴
この2つの施設との比較から、『羽田エクセルホテル東急』の『JAL Cockpit ROOM』の最大の特徴をまとめると以下のようになります。
実物の航空機の部品を使ったリアルな操縦席が設置されている、非常に珍しいコンセプト
実際に触って楽しめるコックピットの操作ギミックが充実している
価格帯がラグジュアリー体験としては比較的手が届きやすい(約35,300円~)
ただし1室限定であるため予約の難易度は非常に高い(特に週末・繁忙期)
つまり、『JAL Cockpit ROOM』は、飛行機ファンが求める「リアルなパイロット視点」を最も濃密に体験できる空間であり、他のホテルにはない圧倒的なリアリティを楽しめるという点で非常に際立っています。
同じ航空コンセプトでも、それぞれのホテルごとに明確に異なるコンセプトや特徴があります。あなたの求める体験や予算、予約のしやすさなどを考えた上で選択するとよいでしょう。
【こんな人におすすめしたいJAL Cockpit ROOM宿泊の魅力】
【実際に泊まる際に気を付けたいポイント(注意事項など)】
これまでYuji自身が実際に体験した『JAL Cockpit ROOM』の魅力を存分にお伝えしてきましたが、ここでは実際に宿泊する際に気を付けるべきポイントや注意事項を、Yuji自身の宿泊経験から具体的にお伝えします。特別な宿泊体験をより快適かつ満足度の高いものにするために、ぜひ参考にしてみてください。
①早めの予約が不可欠(最低でも1~2ヶ月前)
まず第一に、何度も繰り返している通り、『JAL Cockpit ROOM』は羽田エクセルホテル東急内に1室のみという希少性から、予約が極めて取りにくいという現実があります。
直近の空室状況を実際に確認しても、週末や繁忙期はもちろん、平日でさえも直近の日程は予約が難しく、最低でも1~2ヶ月先を見据えて予約を進める必要があります。Yujiも実際に宿泊する際、予約希望日より2ヶ月前に空室を確認し、即座に予約を押さえました。
さらに、公式サイト経由でしか予約できないため、大手旅行サイトなどに頼らず、公式サイトをこまめにチェックしてキャンセルを拾うこともおすすめです。
②コックピットモックアップの扱いには十分注意を
次に注意すべき点として、室内に設置されているコックピットモックアップの扱いについてです。
この客室の最大の魅力は、本物の航空機(JALボーイング767-300)の部品を利用したモックアップですが、一部のスイッチやレバーは実際に動かすことが可能とはいえ、あくまでも展示品として丁寧に扱う必要があります。
実際にYujiが宿泊した際にも、ホテル側から「部品は非常に繊細であるため、無理な力を加えたり乱暴に扱わないでください」という説明を受けました。小さなお子様と一緒に宿泊する場合などは特に、保護者の方が細心の注意を払って見守る必要があります。
また、動かせるといっても実際に飛行シミュレーターのような操縦体験ができるわけではなく、あくまでも「リアルな雰囲気を楽しむ」程度に留まります。その点を過度に期待しすぎず、リアルなパイロット気分を味わう目的として楽しむことをおすすめします。
③羽田空港第二ターミナルのホテルであることを認識しておく
羽田エクセルホテル東急は羽田空港第2ターミナルに直結しているホテルですが、第2ターミナルは主にANAグループが利用しており、JAL便が運航されているのは第1・第3ターミナルです。そのため、普段JAL便を中心に利用している方は少しアウェー感を感じるかもしれません(笑)。
実際Yuji自身も、第2ターミナル内のホテルに泊まることでやや不思議な感覚を覚えました。もしJAL便での出発前後に利用する場合、第1ターミナルや第3ターミナルへの移動時間も考慮してスケジュールを立てておく必要があります。
④客室の窓からの景色は素晴らしいが、外からの視線にも注意
最後に、客室の窓から見える滑走路や誘導路の景色は圧巻の美しさで、この客室に泊まる最大の魅力の一つですが、逆に外部から室内が多少見える可能性があることも考慮しましょう。
実際にYujiが泊まった際も、窓のカーテンを全開にして滑走路を楽しんでいましたが、ホテルの建物の構造上、場合によっては飛行機内から室内が見える可能性もあります。プライバシーが気になる場合は、特に夜間は適度にカーテンを閉めることも検討してください。